全国学校図書館協議会選定図書
1976年コルデコット賞受賞作
ユーモアあふれる、奇想天外な西アフリカの民話の絵本
まず、最初に言っておきますが、ユーモアあふれる、奇想天外な絵本です。
なぜ、こんなことを最初に言うのかというと、多分、後述する私のような感想は、少数派だから(笑)
西アフリカの民話だそうです。
物語の最後に、カが耳のそばでぶんぶんいう理由がわかるのですが、「え?それが理由なの?」と、びっくりするやら、呆れるやら、笑えるやら…いろんな感情が湧き出てきます。
フクロウが太陽を起こすのをやめてしまった原因を辿っていくと、フクロウが太陽を起こすのをやめた原因を作ったのは猿で、その猿がその行動をした原因はカラスが作っており、カラスの行動の原因はウサギで…と辿っていくと、最終的には、最初にくだらない嘘をついた、蚊のせいだと言う結論になるのですが…。
りむりむりむりむ
ばたみんばたみん
くりっくくりっく
ぺんぺんぺん
わさうすわさうす
ぷらっぷぷらっぷ
など、独特の擬音が楽しい絵本です。
ただ、娘は、色々納得いかないことがあったようで、「このおはなし、きにいらない」と怒っていました(笑)
しかし、読んでしばらくしてからも、この部分はこう思うんだけど、どう思う?とか、イグアナが悪いと思うんだけど、どう思う?とか、蚊はこうすればよかったのに、とか、お話の内容を反芻して、いろんな意見を聞かせてくれました。
その様子を思い出すと、ある意味では、結構気に入っていたのではないかと思うのですが(笑)
誰が悪い?誰も悪くない?でも、悲しいことが起こってしまった。誰のせいでもないなら、なぜこんなことが起こったの?
このような感覚を受けるかどうかは、人ぞれぞれだと思いますが、少数派かもしれません。
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実は私も、娘と似たような感覚を覚えていて、読み聞かせの最中に、BULLというアメリカの法廷ドラマの中の、ある台詞を思い出していました。
「偶然の連鎖」というエピソードの中のセリフなのですが、その中で、
「Sometimes, things just happen.(世の中、たまたまそうなることがある。)」
という台詞が出てきます。読み聞かせしながら、それを思い出していました。
ちなみに、このエピソードは、銃乱射事件を起こした犯人が、直前までバーで酒を飲んでいたのですが、その酒をついだ店員が起訴されるというという内容でした。酒を飲んだことと銃乱射事件を起こしたことに因果関係があるならば、泥酔しているとわかっていて酒をついだことも、事件と因果関係があるのではないか、という…。コーエン兄弟の映画「ファーゴ」も、偶然の連鎖でどんどん事が大きくなっていく内容ですが、ぼんやりとその映画も思い出されました。
もちろん、絵本なので、大人向けの映画やドラマと違って、悪気がある者はいませんし、内容も重くはなく、むしろ、楽しいオノパトぺも手伝って、軽快でユーモアのある絵本に仕上がっています。
娘といろんな話をするいい機会でした。
偶然の連鎖が引き起こす、奇想天外なお話です。






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